これから投資を始めたい方が気になるのは、“投資の始め方”や“初心者でもできる方法”ではないでしょうか。多くの金融商品があるため、どれを選べばよいかわからない方も多いでしょう。
そこで、今回は投資初心者の方がおさえておきたい原則や投資法について解説していきます。また、投資初心者におすすめの方法でもある「iDeCo」や「つみたてNISA」についてもご紹介します。ぜひ最後まで読んで、投資の基礎を掴みましょう。
このページの目次
投資初心者がおさえておきたい3原則
初めに、投資初心者の方がおさえておきたいポイントについて解説します。投資は、資産を増やすのが目的です。上手に資産を増やしていくには次の3つの原則を理解することが大切です。
- 積立で投資する
- 分散で投資する
- 長期で投資する
これらは投資の基本ともいえる大原則です。なぜこの3つが大切なのか、それぞれ解説していきます。
原則①積立で投資する
1点目は「積立」についてです。
積立投資のメリットは、次の2つです。
- 少額から始められるので、気軽に行える
- 価格の変動をおさえられる
かつては、投資商品は数千円から数万円の資金が必要でした。しかし、2010年代後半から、株式や投資信託などあらゆる投資商品が100円や500円などのわずかな金額で購入できるようになりました。手元に大きなお金がなくても、少額で手軽に投資が行えることは初心者にとって嬉しい点です。
ほかにも購入するタイミングを分けて投資をすることで価格が高い時も低い時も購入ができ、平均購入価格をおさえることができます。
積立投資は、価格変動リスクをおさえながら資産を増やせる手法です。
原則②分散で投資する
2点目は「資産分散投資」についてです。メリットは次の2つです。
- 資産(リスク)の分散ができる
- 投資の幅が広がる
資産分散投資は、投資する商品を複数にすることで、いずれかの資産の価値が急落しても対応できるのが強みです。
また、国内・国外の複数のファンドを買うと、自身の投資の幅も広がります。比較の対象が増えるので、より最適なファンドを見極められるようになります。
分散投資は、資産の下落リスクを低減しながら自身の投資の力を養うことができます。
原則③長期で投資する
3点目は「長期投資」です。長期投資のメリットは次の2つです。
- 複利効果が期待できる
- 続けるほど収益が安定する
長期投資は複利効果に期待できます。複利とは利子に対してさらに利子がつく仕組みです。長く投資すればその分利子がつくため、収益の期待も高まります。
また、投資期間が長くなると損益の幅が狭まっていきます。じっくりと腰を据えた投資は、安定した資産運用に欠かせないといえるでしょう。
初心者向けの投資法「ドル・コスト平均法」とは?
今解説した3つの原則に忠実な投資法としてご紹介したいのが「ドル・コスト平均法」です。その特徴と注意点を紹介します。
「ドル・コスト平均法」の特徴
ドル・コスト平均法は、一定の金額で商品を購入し続けて損益を安定させる方法です。
最大の特徴は「価格変動リスクをおさえられる点」です。
金融商品は常に価格が変動します。1000円で10口買えた商品が、ある時は15口も買えたり、または7口しか買えなかったりします。急激な価格の変動も珍しいものではありません。
これを踏まえ、ドル・コスト平均法では商品の口数ではなく、商品の購入金額に着目します。購入金額を定額にして、価格が安い時は多く、高い時は少なく購入します。これにより、商品の平均購入価格がおさえられ価格の変動リスクに強くなれるのが、ドル・コスト平均法の特徴です。結果として商品の平均購入価格が平準化するため、リスクに強くなります。
ドル・コスト平均法が真価を発揮するのは、積立・分散・長期での投資です。3原則の遵守が、安定した投資につながります。
「ドル・コスト平均法」の注意点
注意点は「元本割れのリスク」です。
ドル・コスト平均法を用いるかどうかにかかわらず、金融商品を購入するうえでは元本割れのリスクは避けられません。商品の価格が急激に下落すると、利益がマイナスになる可能性があります。売却のタイミングの見極めも重要となってきますね。
投資は、確実に利益が出る保証はありません。常に変動リスクがともなうものだと理解して行うのが大切です。
投資初心者は「iDeCo」や「つみたてNISA」から始めてみよう
先述の3原則やドル・コスト平均法を上手に活用できる制度として、iDeCoとつみたてNISAがあります。
どちらも有益な制度ですが、その特徴は異なります。それぞれの制度の特徴を確認しましょう。
iDeCo:税制優遇+貯蓄!老後資金の頼もしい味方
iDeCoは自分で掛金を決めて運用する年金型の金融商品です。概要は下表をご確認ください。
利用可能期間 | 60歳まで |
---|---|
投資上限額 | 職業等による |
引き出せる時期 | 原則60歳以降 |
運用商品 | 投資信託・定期預金など |
iDeCoは税優遇制度があり、老後資金の貯蓄にピッタリの制度です。iDeCoを利用すれば、老後資金で大きな差がつきます。賢く老後資金を貯めたい場合は、利用したい制度ですね。
つみたてNISA:利益は非課税!ビギナーに最適
つみたてNISAは、投資信託型の金融商品です。概要は次のとおり。
利用可能期間 | 現在〜2042年まで、最長20年間 |
---|---|
投資上限額 | 40万円 |
引き出せる時期 | いつでも可能 |
運用商品 | 投資信託(国の規定を満たすファンドのみ) |
つみたてNISAは、20年間運用益が非課税になる制度です。税金がかからないため、通常よりも多くの利益を得られます。ドル・コスト平均法の効果があり、初心者の方には最も始めやすいかもしれませんね。
初心者でも「iDeCo」と「つみたてNISA」で投資ライフがスタートできる!
iDeCoとつみたてNISAは、ともに税優遇を受けながら資産を増やせる制度です。両者を併用すれば、より賢く効率的に運用ができます。投資リスクも考えながら、貯蓄とのバランスを考えた運用を心がけましょう。
貯めたい資金の目的によって使う制度を決めるのもよいですね。老後資金ならiDeCo、教育費や趣味の費用などに使いたい場合はつみたてNISAが使いやすいです。
iDeCoやつみたてNISAを上手に活用すれば、資産づくりがグッと楽になります。ぜひ口座を開設して、堅実な資産増加に挑戦してみましょう。