産休・育休の「お金がない」を解消!節約方法や支給される手当について徹底解説

産休を機に収入が減ってしまうことに対して「お金がなくて不安、ギリギリまで働く必要があるのかな」「手当はいつ、どこからもらえるんだろう」と悩みますよね。

 

家計が赤字の状態から抜け出すには、固定費と変動費の見直しが大切です。ダブルで節約することによって、効率よく貯金できるようになります。

 

この記事では、家計の毎月の赤字を解消する方法に加えて、産休・育休にともなって支給される手当について紹介しています。

 

お得になる節約の方法を知って出産に備えましょう。ぜひ参考にしてみてください。

 

産休でお金が不足してしまう原因を把握しよう

 

産休・育休中の家計を苦しめる原因として、収入の減少があります。月数万単位で収入が変動するからです。

 

例として、東京都在住の会社員夫婦の収入をシミュレーションしてみましょう。月収20万円の奥様が育休を取得する場合、1ヶ月あたりの手取りは以下のようになると考えられます。

 

育休前の手取り 育休中の手取り
(休業開始時賃金日額×支給日数×67%)
157,190円〜160,690円※ 134,000円

月収と年収の手取り計算|給与シミュレーション
育休中はどうなる?収入シミュレーション

 

上記のように、出産前後の家計としては3万円ほど手取りが下がってしまいます。産休・育休前と同じ支出を継続した場合、支出が大きくなるでしょう。

 

なお、給与の67%が支給されるのは育休開始から180日までであり、その後は50%が支給されます。

 

家計の赤字を回避するためには、生活が苦しくなる支出の原因を見直すことが大切です。

 

産休によって発生する支出とは

出産や育児にともなって増える支出として、以下の内容が考えられます。

 

  • 出産費用
  • 水道光熱費
  • イベント費用
  • ベビーグッズ
  • 内祝いのお返し
  • 赤ちゃん分の食費
  • オムツ・ミルクなどの消耗品

 

赤ちゃんを授かった際は、育児に専念したい親御さんも多いことでしょう。お金への不安を事前に解消して、赤字リスクを回避する必要があります。

 

1年以内の復帰なら我慢、それより長い場合は家計の見直しをしよう!

産休による収入減への対策は、育休期間がどの程度かで考えましょう。ポイントは2つあります。

 

1年以内に復帰する予定の方なら、支出過多を我慢しても問題ないでしょう。なぜなら職場に早く復帰することで、貯金を切り崩した分を回収しやすいからです。

 

すぐに働ける体制が整っている場合は、必要以上に節約を意識する必要はないといえます。

 

ただ、職場復帰まで2年以上かかる方は、家計の見直しをはじめる必要があります。収入が減少する期間が長いため、生活を苦しめてしまう可能性があるからです。

 

1度、月ごとや週ごとの費用を見直して、切り詰められる支出を探してみましょう。

 

いつ?どこから?産休・育休中の手当について

 

産休や育休の期間は、会社から給料が支給されない方でも、健康保険から各種手当を受け取れます。

 

出産や妊娠にともなって受け取れる各種手当と計算方法は、以下の内容をご参照ください。

 

各種手当 手当の詳細 給付金の計算方法
育児休業給付金
(育休手当)
  • 生まれた子供が出産後8週間が終了した翌日から1歳を迎える前日まで受けられる給付金
  • 支給対象期間延長要件に該当する場合は1歳半または2歳まで受け取れる給付金
育児休業開始から180日:
【休業開始時賃金日額×支給日数(原則30日)】×0.67育児休業開始から181日目以降:
【休業開始時賃金日額×支給日数(原則30日)】×0.5
出産育児一時金
(出産時一時金)
  • 妊娠85日以上で出産をした被保険者や被扶養者が受け取れる給付金
  • 早産や死産、流産、人工妊娠中絶などで出産に至らなかった場合、妊娠4ヵ月を過ぎていれば支給される
  • 自然分娩・帝王切開による出産においても、支給対象となる
1児につき42万円が支給される。

 

産科医療補償制度未加入の医療機関等で出産した場合は40.4万円が支給される。

出産手当金
(産休手当)
  • 出産日以前42日から出産日の翌日以降の56日間健康保険から受け取れる給付金
  • 多胎妊娠の場合は98日から出産日の翌日以降の56日間が対象となる
  • 出産が予定日から遅れた場合は、出産予定日から計算される
  • 平均標準報酬日額 × 2/3(小数点1位を四捨五入) × 産休の日数
  • 平均標準報酬日額 :天引き前の給料 /30 (1の位を四捨五入)

 

上記のように産休や育休の収入源は、一定の手当で補うことができます。手当でも不足してしまう収支の内容については節約方法を実践して、家計の赤字を防ぎましょう。

 

なお、出産・育児休業中の給付金については、こちらの記事も併せてご確認ください。

 

産休による節約ポイント|固定費を見直す

 

次に、産休中の節約方法である「固定費の見直し」について紹介します。

 

支出削減効果が高いのは、毎月定額の支出となる「固定費」です。食費は毎回抑える工夫をしなくてはいけませんが、固定費なら一度下げれば下がった状態が継続されます。

 

保険料や通信費、住宅費などを把握して赤字額の穴埋めをしましょう。

 

通信費の契約内容

通信費については、月額料金が使用頻度に見合っているかを確認しましょう。不要なオプションに加入していたり、データ容量を余らせていたりしては、月額料金の払い過ぎで損してしまうからです。

 

なお、育休期間は自宅で過ごす時間が増えるため、固定Wi-Fiを契約してデータ容量を減らすのも方法の1つです。複数の携帯会社を比較して、ご自身の使用頻度に最適なプランを契約しましょう。

 

通信費の節約については、以下の内容を合わせてご確認ください。

 

 

保険の契約内容

保険料の見直しは、固定費の削減につながる節約方法の1つです。必要以上の保障や特約などを契約している場合があるからです。減額や解約ができないか検討してみましょう。

 

保険料見直しのポイントは、何を残すのが有効かを考えることです。加入した年齢によって保険料が決まり、年齢が高くなるほど保険料は高くなります。

 

若い時期に加入した保険を切り替える際はご注意ください。保険料や通信費などの固定費の見直しには「家計見直し診断」の利用をおすすめします。

 

産休による節約ポイント|変動費を見直す

 

続いて、産休中の変動費の見直し方法を2つ紹介します。

 

変動費の節約は始めやすい反面、切り詰めすぎることでストレスに感じてしまうリスクが考えられます。

 

この記事では、出産後に増加する支出のうち「食材」と「ベビーグッズ」について、継続しやすい節約方法を確認していきましょう。

 

食材の買い方

食材を購入する際は、まず「買い物の回数が多すぎないか」を確認してみてください。

 

「週末にスーパーで買い物する」「コンビニの利用は週1回まで」と買い物の回数を決めて、お金と時間の浪費を防ぎましょう。
「割引きが適用される工夫ができているか」を気にかけ、ポイントが貯まる日に合わせて買い物をするのもおすすめです。

 

さらに、食材の選び方を改善することも節約につなげられます。納豆や豆腐、海藻類などは通年して値段が安定しやすく、栄養価も豊富です。積極的に活用したい食材といえるでしょう。

 

なお、食材は旬の時期に安くなり栄養価が高いことが特徴です。季節ごとに旬の食材を購入しましょう。

 

なお、出産前後なら以下の栄養補給が重要といわれています。日々の献立にお悩みの方は、以下の栄養素を活かしたレシピを取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

栄養素 身体にもたらす効果 食材例
鉄分 貧血予防
産後の造血促進
ひじき、カツオ、レバー
葉酸 貧血予防
子宮回復
ほうれん草、納豆、わかめ
ビタミンC カルシウム・タンパク質の吸収を助ける ブロッコリー、キウイ、パプリカ
タンパク質 骨を伸ばす
筋肉を成長させる
肉・魚全般、大豆製品、卵
カルシウム 骨や歯の密度を上げる いわし、チーズ、小松菜

 

ベビーグッズの買い方

出産前後に必要なベビーグッズは、必要なものだけを厳選して購入しましょう。

 

また、知人や親戚などから不要になったベビー服やベビーグッズを譲ってもらい、出費を抑えるのも効果的です。

 

加えて、レンタルサービスやフリマアプリを利用するのも1つの方法です。新品のベビーグッズを購入するよりも出費を抑えつつ、掘り出し物を見つけられる魅力があります。

 

特にフリマアプリなら、お子様の成長にともなって使用しなくなった育児用品を出品できる利便性があります。

 

まとめ

 

この記事では、産休・育休中に実践しやすい節約の方法や各種手当について紹介しました。

 

家計の見直しは、ダイエットと同じく継続が大切です。短期的な効果を求めるのではなく、長期的に節約を続けることで少しずつお金が溜まっていきます。

 

また家計を節約するうえで、毎月の赤字をまとめて解消するのは困難です。1万円、2万円と徐々に赤字幅を縮めていくようにしましょう。

 

まずは新しい命を授かる準備として、家族のライフプランに合わせた資金計画も立ててみましょう。

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